企業システムの要である「Active Directory」。その機能の中核を担う「Active Directoryドメインサービス」(AD DS)とは何か。その仕組みと役割を解説する。
社内システムの安全な運用やユーザー管理の基盤として欠かせない存在となっているのが、MicrosoftのID・アクセス管理システム「Active Directory」だ。その機能の中核には「Active Directoryドメインサービス」(AD DS)がある。Active Directoryの全体像を理解するためには、まずこのAD DSの役割を把握することが第一歩となる。
Active Directoryドメインサービス(AD DS)は、Active Directory内の中核となるサービスだ。ネットワークに接続されたユーザー、サービス、その他のオブジェクト(単一のユーザーやグループ、コンピュータやプリンタなどのハードウェアコンポーネントなど)に関する情報の保存や管理を担い、一元的な認証、アクセス制御、ポリシー管理を提供する。AD DSをホストするサーバはドメインコントローラー(DC)であり、組織は複数の冗長なDCをホストできる。
AD DSはActive Directoryにおいて非常に一般的で不可欠なものであるため、Active Directoryに関する議論では通常AD DSについて言及される。ただし、Active DirectoryはAD DS以外にも以下のような補完的サービスも提供する。
ドメイン名は、ネットワーク要素を識別する、対応するIPアドレスにマッッピングされるテキストの指定だ。ドメイン名は人間が読めるテキストであり、IPアドレスはネットワーク上の特定のデバイスを識別するための数値表記を指す。例えば、会社のドメイン名は「mycompany.com」となるのに対し、会社のWebサーバのIPアドレスは「192.0.2.2」となるといった具合だ。ドメインネームシステム(DNS)により、人間が読めるドメイン名は対応するIPアドレスに変換される。
サーバを管理するには、管理者がサーバのFQDN(完全修飾ドメイン名:ドメイン名やホスト名を省略しない名称)を識別する必要がある場合がある。例えば「mail.mycompany.com」のように、これにはサーバ名とドメイン名が含まれる。Windows ServerのFQDNは、次の手順で確認できる。
あるいは、Windowsのコマンドプロンプトで「ipconfig /all」コマンドを入力すると、ホスト名、プライマリDNSサフィックスに加え、各ネットワークインタフェースのIPアドレスやサブネットマスクなど、詳細なネットワーク設定が表示される。
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