Windows Server 2008 R2のリモートデスクトップサービス(RDS)で提供される新機能をトップ10形式で3回に分けて紹介する。今回は、2位を発表する。
Microsoftが2008年初めにソフトウェアベンダーのCalista Technologiesを買収したとき、「Microsoftはリモートデスクトップサービス(RDS)の要であるリモートデスクトッププロトコル(RDP)に変更を加えようとしている」とのうわさが広がった。
Calistaは、ホストコンピュータのGPUを仮想化する技術を提供していたが、この技術は、RDP接続を介してマルチメディアレンダリング、双方向音声通信、データストリーミングを実現する仕組みを大幅に改善できるものだったからだ。
実際、MicrosoftはCalista買収により、ホストとクライアント間でグラフィックス処理の分離を進めることが可能になった。
グラフィックスの作成に必要な帯域と処理を考えてみよう。サーバから個々のグラフィックス命令がそのままクライアントに送信されれば、必要な帯域はレンダリングされた画像が送信される場合より著しく小さくなる。しかし、グラフィックス命令がそのまま送信される場合、それが実際の画像に変換されるにはクライアントがその処理を行う必要がある。
この場合クライアント側でレンダリングを行うことから、クライアントにはより高い処理能力が要求されるが、データストリームが軽くなるというメリットがある。
また、クライアント側でレンダリングを行うことでサーバのグラフィックス処理が軽減されれば、サーバはより多くのクライアントに同じレベルでサービスを提供できる。さらに、ターミナルサービスで長年悩みの種となっていたマルチメディアは、サーバよりもローカルクライアントでの方が効果的にレンダリングできる。
Calistaの技術の統合によりRDPは機能が強化され、パフォーマンスが向上しており、特にグラフィカルなアプリケーションを利用する場合にそうした効果が発揮される。
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